■2021/8/19
こちらのページでは【概念関係式】という概念をご紹介します。
ここでは【概念関係式】という概念を用いて様々な学問を包括的に理解・把握する方法をご紹介します。
【概念関係式】に関してはこちらの記事でも紹介しています。
この【概念関係式】は非常に抽象度が高い概念で、特に様々な学問を包括的に理解するうえで役立ちます。
例えば、色々な科目を学んでいる学生の方や、様々な分野をより統合的に理解したい方におすすめの概念です。
はじめに
ここでは【概念関係式】という概念について解説していきたいと思います。
この概念は、あらゆる物事をより包括的に理解・把握することを目的として開発したもので、非常に高い汎用性をもつことが特徴です。
特に様々な分野・学問を包括的に理解・把握したり、分析を行ううえで役立つため、
学生の方や様々な分野について横断的に学ぶことに関心がある方におすすめしたい。
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概念関係式とは
■【概念関係式】とは
概念関係式とは、複数の概念同士が結び付いてできた式のことを意味します。
人間には【概念図式】という概念を扱う能力が備わっており、この図式が働く過程(プロセス)でこの概念の式が成立することになります。
さらに、この式は人間が物事について認識したことを表現する際のモデル形式となります。この点については後述。
■【概念関係式】とは
0.ある特定の概念がその他の概念と結びつき成立した式のこと。
1.人間に備わる概念を扱う能力(概念図式)が働いた結果成立する。
2.人間が認識した物事を表現するときのモデル形式となる。
解説をおこなう前に、少しこの概念の前提となる考え方について補足しておきたい。以下の2つのポイントが概念関係式という考え方の重要な前提となっている。
補足
■補足1.概念の特性
概念には「他なる言葉や概念と結びつくことで意味規定がなされる」という特性があります。
もし、他のすべての概念との繋がりを断ってしまった孤島のような概念があるとしたら、それは殆ど意味を持たないはずです。
そのため、どんな概念について考えるときも、他の概念とどのような関係性を結んでいるかを分析することが重要になります。
■補足2.人間の認識における関係性の大切さ
人間の認識において最も重要なことは、「物事の関係性を捉えること」であると言える。
「物事の関係性を捉えること」は人間の認識の本質であるため、私たちは何らかのテーマについて考えを働かせたり理解しようとするとき、必ずその物事の関係性を捉えようとする。そして、
1.関係性が明確になる場合➡私たちはそれを理解することができたと感じる。
2.関係性が明確でない場合➡私たちはそれを理解できたとは感じない。
このような認識のパターンが生まれることになります。
概念関係式の構造
■【概念関係式】の構造
【概念関係式】は以下の4つの基本的な要素から構成されます。
■①②左辺・右辺概念
概念関係式の左右に配置された概念をそれぞれ左辺概念、右辺概念と呼びます。
※下図のBeg(L)とBeg(R)。
左辺・右辺に埋め込まれる具体的な概念の種類として、類概念、種概念、個体概念、性質概念、状態概念etc…などが挙げられます。
■③【関係性】
概念関係式では、関係性の概念が中心に配置される。関係概念は複数の概念同士を結び付ける蝶番の役割を果たします。
■④【原理・法則】概念
一般に、事物同士あるいは概念同士の関係(性)というものは、特定の原理・法則のもとで成立するものと考えられます。
概念関係式の意義・価値
■【概念関係式】意義・価値
この概念の意義の一つは、「物事の関係性に焦点を当てる」という同じ一つの枠組みによって、あらゆる情報を包括的に理解・把握することができる点にあります。
補足で述べた通り、人間の認識は、意識的にであれ無意識的にであれ、物事の関係性を把握することで成り立っています。
人間の認識において、関係性は蝶番のような役割を果たしているため、
関係性を中心に据えた概念関係式というより抽象的なカテゴリーを作ることで、それらの認識をすべて同じ枠組みで捉えることができるのです。
【概念関係式】の具体的な事例
■【概念関係式】の具体的な事例
後日追記
■哲学;我思うゆえに我在り(コギト命題)
■数学;a²+b²=c²(三平方の定理)
■論理学;ソクラテスは人間である
■物理学;仕事の原理
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