こんにちは、馬渕です。
このページでは、【参照平面】という概念の概要をご紹介します。
参照平面は、概念空間論のなかでも最も重要な役割を果たすメインの概念です。
こちらが参照平面のイメージ図です。

※この記事は、全体または一部を加筆・修正中です。ご了承ください。
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【概念空間論】とはなにか
まず【参照平面】について紹介する前に、少しだけ概念空間論についてお話しさせて下さい。
概念空間論とは、概念の集合(概念のグループ)を扱うための体系的な考え方です。
概念の集合というのは、簡単に言うと「人間が、物事について思考するときに使う言葉のグループ」のようなもののことです。
ただ、概念空間論で扱うのは、単なる言葉のグループではありません。
概念空間論では、「無限に多様な 概念の集合」を使います。
「無限に多様な概念の集合」を用いて、途方もなく自由で創造的な思考を展開すること。
概念空間論とは、「無限に多様な概念の集合」を扱う体系であり、
また物事について極限まで自由に思考することを目的としています。
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【参照平面】の4つの機能
【参照平面】は、主に次の4つの機能を持っています。
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第1の機能:概念の集合を自由に分類・グループ化できる
第2の機能:概念の集合に解釈を加え「〇〇の集合」を作れる
第3の機能:概念の集合を既知のグループと未知のグループに分ける
第4の機能:概念の集合を平面上に表示しかつ共有できる
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この4つの機能について、以下の記事でご紹介しています。
【参照平面】の基本コンセプト
【参照平面】は、分野横断的な思考ツールとして開発・設計した概念です。
上記の4種の機能をもとにした、重要なコンセプトがあります。
それは、
「無限に多様な概念の集合」を通じて、あらゆる思考対象を
「無限に多様な観点(パースペクティヴ)」から光によって照らし出す
というものです。
この考え方は「光学レンズ」に喩えるとわかりやすいかもしれません。
【参照平面】とは、
無限に多様な概念の集合を自由にグループ化することで構成される、
「無限に多様な光学的なレンズの集合体から構成された平面」なのです。
【参照平面】は、あらゆる「問題」や「思考対象」を、
光源としての無限に多様な異なる概念=観点(パースペクティヴ)の集合から照射し、眺めることを主眼におく、光をモチーフとした概念です。

【参照平面】は、この考え方によって、定義上、
目の前の物体的な「対象」や考察したい「問題」について
考え得る限りのありとあらゆる側面、あらゆる像を顕在的または潜在的な形で含みます。
表現を変えると、
【参照平面】は、無限に多様な概念の集合をグループ化し、さらに光学的な機能を持たせることができるため、
この概念を用いる限り、事物や問題に対して把握し認識できない側面は存在しなくなるのです。
これが参照平面の重要な意義の一つになります。
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参照平面とほかの概念の関係
概念空間論では、様々な思考ツールとしての概念を使うことができます。
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・参照平面
・K領域/U領域
・遷移度/明瞭度
・概念関係式
・未概念法
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これらの各概念は、単独でも使用可能なのですが、実はすべて連動させて使用できるように設計しています。
つまり、参照平面とK領域/U領域、参照平面と概念関係式、参照平面と未概念法、などという感じです。
概念空間論では、すべてを同時に連動させながら使用することができます。
この点については、また別の記事でご案内できればと思います。
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【参照平面】の第1の機能――分類&グループ化
【参照平面】の第1の機能は、概念の集合の分類・グループ化です。
「無限に多様な概念の集合」という考え方が、参照平面でも重要になります。
【参照平面】は、「無限に多様な概念の集合」を自由に分類・グループ化する機能をもっています。
例えば、「無限に多様な概念の集合」には、これまでに人類が歴史のなかで創造してきた、ありとあらゆる概念が含まれます。
もちろん、既存の様々な学問の概念はすべて、この中に含まれています。
また既に人類が獲得してきた既知の概念だけでなく、
未だ人類が全く得ることができていないような、未知の概念もすべて、
この「無限に多様な概念の集合」の中に含まれています。
参照平面では、こうした可能性として存在しうる限りのありとあらゆる概念、
すなわち無限に多様な概念の集合を、自由に分類&グループ化できるのです。
この参照平面の機能によって、無限に多様な概念の集合というとても抽象的なものを、かなり扱いやすくなります。
事例①日常的な概念の集合
概念の集合として、最もわかりやすいのは一般的な概念の集まりです。
概念の集合の事例
人間、動物、神、三角形、自然数、円柱、善悪、机、鉛筆、りんごetc…
これは日常生活の中でよく使う普通の概念を、概念の集合としてまとめたものですが、
私たちは、思考、読書、勉強、会話などのシーンでこれらの言葉を使うことがありますよね。
このように、任意の概念を集めてグループ化したものを、概念の集合と考えることができます。
事例②学問的な概念の集合
ほかにも、学問的な概念の集合というものを考えることができます。
無限に多様な概念の集合から、例えば、様々な学問上の概念の集合を抽出・ピックアップして、
「学問的な概念の集合」を作ることができるのですね。
以下は、
事例①哲学的な概念の集合
存在/無、実体、形相/質料、イデア、魂、神、コギト、方法的懐疑、神=自然、モナド、充足理由率、実存、エポケー、脱構築、アポリア、主観/客観、無知の知、力への意志、持続、差異、反復etc…
こうした概念の集合は、もちろん他の学問分野でも考えることができます。
次の事例は、論理学的な概念の集合です。
事例②論理学的な概念の集合
(前提、帰結、推論、命題、真偽、肯定/否定、演算、真理値、論理式、帰納/演繹法、逆、裏、対偶、仮定、同値、包含、矛盾、誤謬、論理関数、量化子、命題変数etc…)
以下は、生物学的、あるいは生理学的な事例です。
事例③生物学的、または生理学的な概念の集合
(細胞、組織、臓器、系統、ホルモン、神経伝達、心拍数、呼吸、血圧、体温、代謝、エネルギー、酸素供給、栄養素、ATP、筋肉収縮、神経系、内分泌系、循環系、消化系、etc…)
学問的な概念の集合について、こちらの記事でもう少し掘り下げてご紹介していますので、ぜひご覧下さい。
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【参照平面】の第2の機能――概念の解釈
【参照平面】には、もう一つ重要な機能があります。
【参照平面】の第2の機能は、概念の集合に解釈を加え、新しい「〇〇の集合」を作ることです。
これは、無限に多様な概念の集合を分類&グループ化したうえで、
概念を、考え方、観点、像など、様々なものを表現するものと解釈し表示する
(アイディア・パースペクティヴ、イメージ)
という機能です。
冒頭で、概念空間論では、(無限に多様な)概念の集合を扱うとお話ししましたが、
参照平面では、概念の集合を、そのまま(無限に多様な)考え方の集合、観点の集合、像の集合などとして扱うことができるのです。
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「考え方の集合」を考えよう
概念の集合から、そのまま考え方の集合を作ることができます。
この考え方の集合の使い方や基本のステップについては、こちらの記事で紹介をしているので、ぜひご覧下さい。
「観点の集合」を考える
概念の集合からは、他にも観点の集合(パースペクティヴの集合)を構築することも可能です。
この事例として、次の記事がおすすめです。
【参照平面】第3の機能――既知と未知の区分
概念空間論では、概念の集合を扱うのですが、
特に「無限に多様な概念の集合」を常に想定する、という基本的な方針があります。
無限に多様なものを考えることで、概念の集合というものを、超学際(学問分野の横断)や問題解決に応用することができ、大きな効果を発揮するからです。
こちらのイメージ図をご覧下さい。

無限に多様な概念の集合を手に入れよう!
「無限に多様な概念の集合」を扱うといっても、事はそれほど単純ではなく、やはり色々な工夫が必要になります。
なぜなら、実際のところ
我々人間の思考力や記憶力、知性や学習能力は有限であり、
無限に多様な概念の集合を本当に手中に収めることは、事実上不可能だからです。
しかし、無限に多様な概念の集合は、そもそもその存在を仮定すること、あるいは想定できること自体に、比類のない価値があると思われます。
上手に扱う枠組みさえあれば、無限に多様な概念の集合は、
これほど我々に自由を与えてくれ、これほど強いパワーを与えてくれるものはありません。
そのため、【参照平面】の枠組みには、「無限に多様な概念の集合」を扱う機能が幾つも備わっています。
参照平面の第3の機能は、第1の機能と少し似ているのですが、非常に重要な機能です。
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既知の概念のグループ&未知の概念のグループ
第3の機能では、無限に多様な概念の集合を、既知の概念のグループと未知の概念のグループに分類します。
こちらのイメージ図をご覧下さい。

この参照平面による既知と未知の区分によって、実に様々な効果が見込めます。
以下では、代表的なものを2つご紹介します。
①知識・情報の管理・マネジメントができる
参照平面の非常に強力な使い方の一つは、知識・情報のマネジメントです。
人間は、知識・情報をまさに概念という形で保有します。
目に映るような色も形もありませんが、概念こそが、知識や情報を表現するものと言えるでしょう。
そのため、参照平面の第3の機能を使うと、自分の知識・情報をしっかりと管理することができるのです。
【参照平面】の第3の機能は、既知のグループと未知の概念に分けることです。
こちらの動画では、知識・情報の管理マネジメントの方法に触れていますので、ぜひご覧になってみて下さい。
思い込み・認知バイアスの回避、解決
もう一つは、思い込みや認知バイアスの原理的なレベルでの解決または回避です。
私、馬渕は、これまで約14年ほど思い込みや認知バイアスについて研究してきました。
この過程で、哲学的な認知バイアスの回避方法を作りました。
思い込みや認知バイアスというテーマに関心がある方は、ぜひこちらの記事をご覧下さい。
発展:K領域とU領域とは?
ここまでの話では、
無限に多様な概念の集合を、既知の概念のグループと未知の概念のグループに区分する
という話をさせていただきました。
少し発展的な内容になるのですが、
概念空間論では、この既知/未知という分類を、【K領域/U領域】という対概念を用いて行います。
このセットの概念については、こちらの記事でご紹介しています。
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「K領域」とは、既知の領域(known area)を意味します。
ここには、既知の概念&観点(パースペクティヴ)や既存の知識・情報・理解・考え方・アイディアなどが含まれます。
「U領域」とは、未知の領域(unknown area)を意味します。
ここには、未知の概念&観点(パースペクティヴ)や未知の知識・情報・理解・考え方・アイディアなどが含まれます。


【参照平面】は、無限に多様な概念の集合から自由に新しい概念のグループを構築できるのですが、
基本的に、参照平面上では、無限に多様な概念の集合は、次のように区分・配分されます。
①K領域に属する、既知の概念の集合
②U領域に属する、未知の概念の集合
に区分・配分されます。
【参照平面】の枠組みでは、無限に多様な概念の集合を既知の領域/未知の領域に配分したうえで、
複雑な問題・テーマの十全な理解・記述、解決を促進することを目指していきます。
こちらは、そのイメージ図です。

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【参照平面】の第4の機能――表示と共有
【参照平面】の第4の機能は、表示と共有です。
参照平面の定義を思い返していただくと、次のようなものでした。
【参照平面】には、「平面」という定義が含まれていますよね。
これは意図的なもので、単なる概念の集合を考えるだけでなく、
それを平面上に掲載することによって、概念の集合を表示&共有できるようにする狙いがあります。
【参照平面】の概念では、無限に多様な概念の集合を自由にグループ化したうえで、さらに「平面」を構成することを考えるのです。
この第4の機能には、大事な目的があります。
まず、概念の集合を平面上に表示することで、
①情報を視覚的に表現することができ、さらに
②概念の集合を他者と共有することが可能です。
この機能は、特にこの概念の集合の社会性や公共性を確保したり、担保することに繋がります。
参照平面は定義のなかに「平面」の表現を含むため、極めて公共的な概念として使用できるのです。
この表示&共有機能によって、思考ツールとしての応用の可能性が大きく広がります。
最後に


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