「人生の目的を明確にしよう」
「人生の目的に沿って、独自の形で他人や社会に貢献することを目指そう」
2011年12月の冬頃のことです。
当時、私は大学と自宅を行き来する生活を送っていましたが、ある時期から徐々に自分の体調が悪くなっていることに気が付きました。
最初に現れた変化は、頻繁に立ち眩みで倒れるようになったことです。
また朝起きると身体が鉛のように重く感じられ立ち上がる気力もなくなってしまったり、夜は中途覚醒を繰り返すようになっていました。
そして、色々な物事についての意味が揺らぎ自分が何者であるか分からなくなる、自己喪失(アイデンティティー・クライシス)の状態に陥りました。
当時、私はうつ(病)について全く知識がなく、心の状態を改善する手立ても持ち合わせていなかったため、数週間ほど何もできずにいました。
この出来事は過酷なものでしたが、今振り返れば、私に大きな恩恵を与えてくれる転機でもありました。
というのも、この時の体験によって、私は人生に対する向き合い方を根本的に変えることになったからです。
・・・
「死にたい」という拭い難い感覚
もともと聴覚の過敏性が強かったこともあり、学生時代から生きづらさの感覚がありましたが、強い抑うつ状態を経験してから、それがはっきりした形を持つようになり「死にたい」という拭い難い感覚が残るようになりました。
何とか普通の生活を送ろうとしていましたが、酷い精神状態のままどうすることもできず、「死ぬこと」についての強迫的な観念が浮かび続けていました。
「これからずっと生き続けるとしたら、自分は何のために生きればよいのだろうか」
うつ病をきっかけに、自分がこれから生き続ける理由について考えざるを得なくなったのです。
これが私が人生の目的について考えるきっかけとなった最初の出来事でした。
・・・
人生の目的、私の場合
「なぜ、自分は生まれたのだろう?」
「自分は何のために生きればいいのだろうか?」
この疑問は、私にとって生きていくうえで何よりも切実な問題だったため、すぐに様々な方法で探求を始めました。
心理学や形而上学などの色々な書籍を通じて目的について研究したり、毎日のように自分が人生でやりたいことを考え、それが本当に自分にとっての答えか否かを確かめる、ということを続けました。
数年間ほど時間を費やして考え続けましたが、ある時、私はようやく自分の人生の目的を完全に理解することができました。
「私の人生の目的は、概念の研究・開発を通じて他人や社会に貢献することである」
これが私が見出した答えでした。
・・・
人生の目的とは何か
人生の目的とは、一体なんでしょうか。
「なぜ、この世界に自分は生まれたのだろう」
「これから、自分は何のために生きればいいだろうか」
私は、人生についてこのように考えています。
人生は、私たちにとって解明すべき「問題」として与えられている。
問題には必ず解(答え)がありますが、人生の目的とは、まさに人生という問題の答えなのです。
人生の目的は、生きる理由であり、また直接自分が生まれてきた理由を意味するものでもあります。
人生の目的は、唯一、自分の人生に明確な意味と意義を与えてくれるものでもあります。
人生の目的は、比類のない重要性を持っているものだと思います。
人生の目的が明確になったことで、私の生活には大きな変化が起こりました。
・・・
人生の目的が与えてくれた恩恵
以前の私は、生き方、自分の体質、心理状態、仕事・働き方、家族関係、お金・収入、コミュニケーションなどの面で本当に多くの問題や障がいを抱え、生きづらさを感じていました。
哲学の研究を続けたいと考えていたものの、とても自己価値が低かったため、自分が本当にやりたいことをして生きる許可を出せずにいました。
心理面では、他人と比較して自分を責め、ずっと自信を持てずにいて、
また過敏性の気質や傾向を克服できず、人との繋がりや、他人と過ごす時間を苦痛に感じていたため、できる限り他人と関わりを持たずに済むように生きていました。
収入を得られる見込みが殆どない、かなり狭い分野の思考の研究をしていたこともあり、どのような仕事・働き方をして他の人々の役に立てばよいか、という問題の答えが見つからず経済的に困窮していました。
両親との関係があまりに苦痛で、自死することを選ぼうとしたことも何度もありました。彼らが望む生き方から逃れたいと思っていたものの、自分の生き方に確信を持てずにいました。
・・・
ところが、人生の目的が明確になってから、こうした状況が徐々に変わっていったのです。
以前よりもずっと心の状態が改善され、殆どの時間を自分らしく過ごせるようになりました。
自分の時間をさらに大事にするようになり、私にとってあまり大事ではない人付き合いを減らしたり、どうでもよい人々に時間を奪われることがなくなりました。
一番大きな変化は、自分が本当にやりたいことを始められるようになったことです。
以前から、私は思考や概念の研究を通じて、多くの人々や社会に影響を与えられるようになりたい、と思っていました。
勿論、すぐに結果が出る訳ではありませんが、それでもこうした自分が真に望む活動を始めることに許可を出し、実際に活動を始められるようになりました。
人生の目的が見つかってから、初めて自分の生き方に確信が持てるようになりました。
これまでの探求を通じて、人生の目的は、自分の生き方と人生全体に絶大な影響(インパクト)をもたらしてくれる、ということが分かりました。
もしかすると、あなたも生きづらさを抱えていたり、ご自身の人生の目的を見つけたいと思っているかもしれません。
あなたの中にも、素晴らしい人生の目的が眠っているのだと思います。
ぜひ向き合い続け、あなたにとっての本当の人生の答えを探し続けてもらえたらと思います。
私の体験が、少しでもお役に立てば嬉しいです。
コメント