問題解決には、重要な原理、あるいは絶対的なルールが存在します。
それは、
問題が解決に至るには、質的または量的に十分な概念が、手元に揃っている必要がある
ということです。
十分な概念が揃っていることこそ、問題解決の条件なのです。
あらゆるシーンにおいて、問題解決ができない最大の原因は、概念が不足していることにあります。
これを、概念の不足状態といいます。
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この宇宙は私たち人間に対して、解明すべき問題として与えられています。
そのため、私たちは毎日のように、個人レベル/集団レベル/社会レベルで、あらゆる「問題」に直面し続けます。
※以下は、その無限に存在する問題をごく一部だけリスト化した表です。
問題の事例
(人生・生き方の問題、心理的な問題、学習面の問題、身体や健康の問題、仕事やビジネスの問題、人間関係やコミュニケーションの問題、家族関係の問題etc…)
(理念・ミッションの問題、経営マネジメントの問題、売上とコストの問題、生産性&効率性の問題、市場競争とマーケティングの問題、リーダーシップの問題、意思決定とプロジェクト管理の問題、イノベーションの問題、認知とブランディングの問題、モチベーションの問題、コンプライアンスの問題、etc…
このように無限に多様な問題によって、この世界は満たされているのですが、どのような問題であれ、それが解決に至るには、概念が揃っていることが必要です。
概念が不足している状態では、問題解決ができないのです。
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一つ事例を挙げてみたいと思います。
物理学は、20世紀において高度に発展し、最も成功した学問分野です。
物理学は、この時代に量子力学や相対性理論などの重要な理論を完成させました。
こうした理論によって、私たちは以前よりもずっと明確な宇宙についての像を持つことができるようになりましたが、
では、
Q.人類にとって20世紀以前と以後で、決定的に変化したことがあるとすれば、それは何でしょうか?
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A.それこそが、概念です。
物理学は、20世紀の間に、宇宙について説明するための適切な概念群を発見し、さらに概念同士の結び付きを明らかにしたのです。
つまり、人類にとっての概念空間が大きく変容したのです。
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例えば、相対性理論を完成したアインシュタインの方程式である E=mc² では、
質量・光速度・エネルギーという3つの概念が結びついています。
つまり、少なくとも物理学においては、こうした物理学的な概念同士の結びつきが明らかになることこそ、宇宙を解明するということであり、問題解決である訳です。
当然ながら、20世紀以前の時代は、もちろん20世紀の物理学が生み出した概念群を保有していませんでした。
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このように、問題解決には概念と概念同士の結びつきが不可欠です。
これは裏返すと、 問題解決ができない最大の原因は、概念が不足していることにある、 ということでもあります。
概念の不足状態こそが、問題が解決に至らない最大の原因なのです。
それゆえ、私たちはあらゆる問題解決シーンにおいて、概念の不足状態を解消する必要があります。
そのために、私は未概念法という思考法を開発しました。
未概念法は、問題解決シーンにおける概念の不足状態を、一瞬にして解消できる方法論です。
未概念という特殊な概念群を、U領域に散布することによって、短時間に大量の概念を想像し、問題が解決に至る可能性を極限まで引き上げます。
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あらゆるシーンにおいて、問題解決ができない最大の原因は、概念が不足していることにあります。
そのため、私たちが何らかの問題に直面し、それを解決できないときには、必ず概念の不足状態を解消することを意識する必要があります。
このことをぜひ覚えておいて頂けたら嬉しいです。
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