概念空間論には、大きな特徴があります。
それは、問題解決に役立つ幾つかの思考ツールを扱えるということです。
概念空間論は、ただ抽象的な考え方をまとめたものというより、「実際に社会の中で使用し役立ててもらうこと」を目標として作られた体系です。
概念空間論は、間違いなく「哲学的」な理論なのですが、極めて強力な問題解決のための「思考ツール」として活用することができます。
概念空間論という哲学的な考え方では、主に以下の2つの思考ツールを同時に扱うことができます。(サブ的なものを含むと、4つ)
◆概念空間論の中で扱える思考ツール
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①参照平面
②未概念法
※③K領域/U領域、④概念関係式など(割愛)
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順番に、概要をご紹介します。
◆思考ツール1.参照平面
参照平面とは、「無限に多様な概念&パースペクティヴの集合」というコンセプトを核に据えた概念です。
概念の集合(概念空間)は、そのまま「参照平面」として解釈することが可能です。
※概念の集合(概念空間)→参照平面のイメージ
参照平面は、あらゆる「対象」や「問題」を、光源としての、無限に多様な異なる概念や観点(パースペクティヴ)から照射し、眺めることを主眼におく、光をモチーフとした概念です。
かなり抽象的なのですが、この概念は、「光学的なレンズの集合体」をイメージしてもらえると正確です。
光学レンズは、光を屈折させることで対象を照らしたり、事物の像を浮かび上がらせることができますよね。同様に、
参照平面は、「無限に多様な概念&観点の集合」を通じて、考察対象のあらゆる側面を光で照らし、すべての像を浮かび上がらせます。
簡単に言えば、【参照平面】という概念を用いる限り、事物や問題に対して理解・把握・認識できない像や側面は一切存在しなくなるということです。
参照平面を用いると、例えば
・「考え方の集合」を考えることによるメタ的な思考
・「概念・観点の集合」を考えることによる多角的な視点による思考
・「概念・観点の集合」による思い込みや認知バイアスの回避
などが可能です。
参照平面は、特に学校教育や、アカデミックな場、ビジネスシーンなどで使うことができます。
例えば、教育学、精神医学、認知科学など、どんな分野でも活用可能です。
◆思考ツール2.未概念法
未概念法とは、「未概念」という特殊な概念のグループを用いて、新しい概念(群)を大量に創造することによって、
連続的に新しい認識(気付き・学び・発見・洞察など)を獲得するための方法論です。
分かりやすく言うと、
未概念法は、大量のアイディアを連続的に創造できるアプローチで、
どんな人でも、天才的な思考力を発揮することを可能します。
未概念法という方法論は、人間にとっての認識の変化を、意図的かつ極めて高い確率で連続的に引き起こすためのアプローチです。
未概念法を使うと、日常生活/アカデミックな場面/ビジネスシーンなどにおけるあらゆる問題解決や意思決定のシーンで、
最短で「新しい理論」「思考モデル」「思考の枠組み」を構築し、問題を解決する可能性を極限まで引き上げることが可能です。
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