聴覚過敏の克服方法――メカニズムの解説と解決方法

【聴覚過敏】

 

聴覚過敏の傾向を強く持っていて、生きづらさを抱えている方に、知っておいてほしいことがあります。
それは、聴覚過敏は、克服することが可能であるということです。
もちろん、その克服は簡単ではありません。
以下では、かなり困難ではあるものの不可能とは言い切れない、聴覚過敏の克服方法について少しお話したいと思います。
前半部分では、聴覚過敏のメカニズムについて解説し、後半部分では、私が実践して過敏性を乗り越えられた方法をご紹介します。
聴覚過敏を克服するには、認知を変える方法を習得することが不可欠になります。
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◆補足
聴覚過敏を乗り越えるとは、過敏性の傾向が全くゼロになることではなく、殆ど気にならなくなる最小レベルまで緩和することが可能、という意味で言っています。
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聴覚過敏のメカニズム

 

以下では、まず聴覚過敏のメカニズムと、この苦しみがなぜ生じるかという仕組みを確認しましょう。
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仕組み①聴覚路情動路
仕組み②偏桃体の働き
仕組み③バランス思考が重要
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仕組み①聴覚路と非聴覚路(情動の回路)

聴覚過敏は、音の話ですので、やはり「聴覚」について少し触れなければなりません。

 

人間は、周囲の音を聞くとき、このような流れで情報を処理しています。

 

◆聴覚伝道路

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有毛細胞(受容器)蝸牛神経蝸牛神経核交叉(内側上オリーブ核)外側毛帯下丘下丘腕内側膝状体聴放線横側頭回(聴覚皮質)

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聴覚過敏のメカニズムは、調べてみると「耳鳴り」のそれと近いそうで、興味深いです。

 

ただ、これはあまり克服に繋がる話ではなさそうなので、割愛しますね。

 

重要なのは、この聴覚路の反応は、連鎖的に情動の反応と強く結びついていることです。

 

例えば、あなたの周囲で突然怒鳴り声が聞こえてきたり、大きな音が「ガッシャーン!」と聞こえてきて、吃驚するだけに留まらず、胸の辺りが苦しく感じた経験はありませんか。

 

これこそ、聴覚路と非聴覚路(特に、情動の反応)が結びついた反応です。

 

聴覚的な過敏性を強く持つ私たちにとって、真に厄介なのは情動系の反応です。

 

もし大小さまざまな音が聞こえたとしても、それが我々の心をかき乱したり、強い苦しみを与える原因でないなら、まだ対処しやすかったでしょう。

 

ところが、情動路の反応を自分の意志で鎮めることは難しいようです。

 

※これまで様々な試行錯誤を重ねてきましたが、私の経験では、意志的な努力では、この苦痛を解消することはできませんでした。

 

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聴覚過敏のメカニズムの説は、複数あるようですが、

 

ここでは聴覚路と非聴覚路(情動系)の関係性という考え方をご紹介しました。

 

我々の経験に照らしてみても、聴覚路と非聴覚路のモデルは、正しいように感じられます。

 

この話は、以下の参考文献に記載されているので、読んでみるといいかもしれません。

 

参考文献

聴覚過敏の診断と治療

 

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仕組み②偏桃体の働き

聴覚過敏では、聴覚路と情動的な反応が存在し、後者が厄介だという話をしました。

 

この情動系の反応において主要な役割を果たすのが、大脳辺縁系にある偏桃体という器官です。

 

偏桃体は左右セットで脳の深部に埋め込まれていて、アーモンド形をしていることで有名ですね。

 

偏桃体は、特にストレスや恐怖を感じた時に活性化する部位です。

 

実はこの小さな器官は、私たちの人生を左右するほど強力な影響を及ぼします。

 

参考記事→人生を支配する2つの器官――前頭前野と偏桃体(coming soon)

 

簡単に言ってしまうと、前頭前野が優位を保てず、偏桃体に支配されてしまうと、非常に激しい感情の揺れ動きや生理学的な苦しみを経験することになってしまいます。

 

この偏桃体の働きをいかに抑えられるかが、聴覚過敏をはじめ感覚過敏性が強い方が「生き残る」ためにはとても重要です。

 

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仕組み③バランス思考が重要

この偏桃体の機能は、私たち人間が、どのような物事のとらえ方をするかに大きく影響します。
偏桃体は、認知のバランスが崩れると、さらに酷い症状を引き起こします。
具体的に言うと、例えば、
聴覚過敏(感覚過敏)がなければ、もっといい人生を送れたのに‥
こんな風に無意識に考えてしまうと、さらに症状は悪化してしまい、苦しい状態が続いてしまいます。
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ディマティーニ・メソッドの紹介

感覚過敏では、非聴覚路の情動的な反応が活性化し、特に偏桃体が
バランス思考の習得法
ディマティーニ・メソッドを学ぶのがおすすめです。
ディマティーニ・メソッドは、人間の物事への認知のバランスを整えることで、劇的な癒しの効果を得られる手法です。
様々な効果があるのですが、ディマティーニ博士の説明によれば、
ディマティーニ・メソッドに取り組むと、認知のバランスが取れることで、
偏桃体の働きが抑えられ、前頭前野の働きが優位性を取り戻し、指揮権をもつようになるようです。
ディマティーニ・メソッドは、人生を支配する主導権を、扁桃体から、前頭前野に切り替えることができます。
ここでは詳細は省きますが、ディマティーニ・メソッドでは、例えば、両親との関係を癒すなど、「人物」に対して行うことがよくありますが、
聴覚過敏のような身体傾向や症状に対してダイレクトに行うことも可能です。
私の場合は、よくこの質問を自分に投げかけ、ワークに取り組んでいました。
聴覚過敏の傾向があることで、自分にとってどんな恩恵やメリットがあるだろうか?
もしあなたが聴覚的な過敏性によって悩んでいるのであれば、この質問のワークに取り組んでみてください。
あなたは、聴覚の過敏性があることで、どんな恩恵を得ているでしょうか?
この質問に答え続けることで、過敏性はある意味で別の時間の過ごし方や、
わかりやすい言い方をすれば、過敏性は、独自の才能の代償であることが多いです。
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最後に

 

聴覚過敏は、生きづらさとの相関が非常に高いと言われる神経学的な傾向&特性です。
私も過去、聴覚過敏で長年苦しんできたので、シェアしてみました。
あなたの過敏性の傾向が少しでも緩和し、生きやすくなることを願っています。
※ご質問は気軽にどうぞ

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